八洲電機は、全国の外食チェーンで使える「ジェフグルメカード」を株主優待として提供しており、個人投資家から高い支持を集める銘柄です。ジェフグルメカードは全国約35,000店舗で使え、有効期限はありません。
現行制度は保有株数×継続保有期間に応じて段階的に優待額が増える設計。長期保有ほど実用価値が高まります。
2025年8月20日、同優待の進呈額を全面的に増額する拡充を発表(来年度の創立80周年を機に実施)。2025年9月末基準日から新基準が適用され、優待利回りが全区分で上昇します。以下では最新の優待内容・利回り・配当推移を整理し、投資判断の勘所をまとめます。
目次
基本情報
優待権利月 | 9月(年1回) |
---|---|
株価 | 2,033円(2025/8/20 終値) |
単元株数 | 100株 |
年間配当金 | 40円(2026/3 会社予想) |
配当利回り | 1.97% |
優待利回り | 現行 :0.25%~0.74% 拡充後:0.30%~1.23% |
総合利回り | 現行 :2.22%〜2.71% 拡充後:2.27%~3.20% |
※優待利回り・総合利回りは日々の株価で変動。上記は株価2,033円前提。総合利回りの最大は拡充前後とも「200株・3年以上」です。
株主優待の内容(現行 → 拡充後)
保有株数と継続保有期間に応じてジェフグルメカードを進呈します。
※下表のカッコ内は優待利回り(株価2,033円前提:優待額 ÷ {株価×保有株数}×100)。
※背景に◎があるのが最高利回りです。
現行(~2024年9月分)
保有株数 | 1年未満 | 1年以上 3年未満 | 3年以上 |
---|---|---|---|
100株以上 | 500円 (0.25%) | 1,000円 (0.49%) | 1,000円 (0.49%) |
200株以上 | 2,000円 (0.49%) | 2,500円 (0.61%) | (0.74%) | 3,000円
1,000株以上 | 5,000円 (0.25%) | 6,000円 (0.30%) | 7,000円 (0.34%) |
拡充後(2025年9月末基準日から)
保有株数 | 1年未満 | 1年以上 3年未満 | 3年以上 |
---|---|---|---|
100株以上 | 1,000円 (0.49%) | 1,500円 (0.74%) | 2,000円 (0.98%) |
200株以上 | 3,000円 (0.74%) | 4,000円 (0.98%) | (1.23%) | 5,000円
1,000株以上 | 6,000円 (0.30%) | 8,000円 (0.39%) | 10,000円 (0.49%) |
ジェフグルメカードの基礎知識と活用例
ジェフグルメカードは全国約35,000店舗で使える外食向けギフト券です。有効期限はなく、優待の使い勝手を大きく高めています。
- 使える範囲:大手外食チェーン中心に全国で利用可。テイクアウトも可/デリバリーは店舗へ直接注文のみ(宅配代行は原則不可)。
- 券面とお釣り:額面500円。原則多くの店舗でお釣り対応あり。端数処理がしやすいのが強み。
- ポイント併用:例としてリンガーハットはジェフ利用OKかつ楽天ポイント付与対象(商品券支払いでも付与対象の案内あり)。ただし店舗ごとに運用差あり。
配当金と配当性向の推移
配当方針は「安定配当の継続維持」。直近は増配基調で、今期(2026年3月期)は年間40円の会社予想。配当性向は2023年3月期27.7%から2026年3月期(見通し)21.3%へと推移しており、いずれも30%以下の水準です。したがって「配当を安定維持しやすい」うえに「増配余地が残る」レンジと言えます(最終的には業績と会社方針次第)。
年度 | 年間配当 | 配当性向 |
---|---|---|
2016年 | 15円 | 18.0% |
2017年 | 16円 | 34.6% |
2018年 | 18円 | 24.8% |
2019年 | 20円 | 23.5% |
2020年 | 20円 | 31.0% |
2021年 | 20円 | 27.3% |
2022年 | 22円 | 30.7% |
2023年 | 25円 | 27.7% |
2024年 | 28円 | 22.4% |
2025年 | 36円 | 19.1% |
2026年(予想) | 40円 | 21.3% |

まとめ
- 全区分で進呈額を増額。100株でも最大2,000円、200株・3年以上で5,000円、1,000株・3年以上で1万円。
- 長期保有優遇は継続(判定は「9月末+3月末の連続記載」方式)。保有インセンティブが明確。
- 配当は安定方針+増配基調で、今期40円予想。
「使いやすい優待(期限なし)」×「安定配当」で、特に「200株・3年以上」の設計が魅力。
ただし100株でも気軽に優待を楽しめ、1,000株は金額規模を重視する投資家向け。